近年、サスティナブルという言葉がよく使われるようになりました。環境へ配慮した取り組みは世界中で関心が高まっており、様々な分野において大手企業は新たな取り組みを発表、開始しています。
環境に配慮した取り組みを求められる業界としては、特に食品業界が代表例として挙げられます。「食品ロス」の削減に関しては、国連が目標を定めたことから社会的に注目されています。食品ロス削減への取り組みは食品業界全体に求められていることですが、特に発生量の多い食品製造業は、率先して取り組んでいくべきだと言えるでしょう。
農林水産省の調査によると、日本国内で発生する食品ロスのうち、三分の一を食品製造業が占めています。食品製造業において食品ロスが多く発生する要因は、製造工程で商品に不要な部分が出ること(パンの耳など)や返品などが挙げられます。また、欠品を防ぐために発注量(需要量)より多くの商品を製造することから、過剰生産分が発生するためと言われています。
システムの導入でより精緻な管理を実現
食品ロス削減のために、多くの食品製造業者は様々な取り組みを開始しています。例えば可能な限り破棄する部分がでないよう製造工程を見直したり、賞味期限を延長する新しい技術の開発などです。さらに、過剰生産を減らすための管理システムの導入も積極的に行われています。特に素材や商品の在庫を管理するシステムは、多くの食品製造業者が導入している、もしくは導入を検討しているという調査結果もあります。
食品製造業に用いる素材は使える期限が短いため、衣料品製造業や機械部品製造業などよりロスが出やすいです。そのため、より精緻な在庫管理が必要です。在庫管理は人の目で行っている工場なども多いですが、工場の規模が大きくなればなるほど、手動で行うのは難しくなってきます。拠点が複数ある大規模な事業者になると、人の目で厳密に在庫を管理するのには限界があるでしょう。
食品製造業における在庫管理システムの需要は年々高まっています。こうした需要を受け、より広く普及するよう、専門的な知識がなくても使える在庫管理システムが多く開発されています。株式会社バーネットが開発した「zBox」も、使いやすさを重視した在庫管理システムの1つで、多くの製造業の現場で導入されています。現代人にとって身近なものとなったスマートフォンにアプリをインストールして使えるので、機械の操作が苦手という人でも直感的に使いこなすことができます。初期設定では商品の登録と入出庫応報の記録、集計というシンプルな機能のみを搭載しているのも特徴です。使いながら必要な機能を追加していけるので、様々な現場において柔軟に使うことができます。
環境に配慮した取り組みは、今後もより一層注目されるようになっていくと考えられます。食品ロス削減への取り組みは食品業界全体で取り組んでいくべき課題であると言えるでしょう。